これからマイホームの購入を検討している方で、頭金をどのくらい用意しようかと悩まれている方もいらっしゃると思います。
頭金を払うことで住宅ローンの総借り入れ額が減るため、月々の支払いは減るメリットもありますが、頭金ありなし関係なくローンを組むことは可能です。
それでは、フルローンの場合のメリットやデメリットもあわせて見ていきましょう。
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弊社へのお問い合わせはこちら住宅ローンの頭金とは?頭金がなくても住宅購入は可能?
頭金とは住宅ローンを利用して家を購入する際に、手持ちの自己資金から現金で最初に支払うお金のことを言います。
頭金は必要か
これを準備するかどうかで、住宅ローンの借り入れ金額が変わってくるため、月々の支払いを減らすことができます。
頭金を支払うことで、毎月の支払額を減らすだけでなく、支払金額に合わせて利息も減るため結果的に総返済額が減ります。
しかし、手持ちの現金のほとんどを使ってしまうと、緊急時の対応金が不足してしまうため気を付けなくてはなりません。
子どもの教育資金、自動車購入費用、旅行費用など、他にも医療費や冠婚葬祭費用など想定外の出費のために貯金は手元においておく必要があります。
さらに、住宅購入時には印紙税や登記費用、ほかにもローン契約にかかる手数料などの諸費用が現金で必要になります。
住宅購入後も、住宅修繕などで多額のお金が必要になってくる可能性もあります。
これらすべてのことを踏まえて金額は慎重に決めなくてはなりません。
頭金の目安
国土交通省の「平成29年度 住宅市場動向調査報告書」によると、はじめて住宅を買った方(一次取得者)の頭金(自己資金)の平均額は注文住宅の場合で住宅価格平均が4082万円で頭金の平均はその22.5%で、919万円になります。
分譲戸建住宅で21.4%、分譲マンションで32.9%、中古戸建住宅で37.8%、中古マンションで44.3%となっています。
多くの方が新築で住宅価格の2〜3割、中古で4割ほど支払っています。
なしでも住宅購入はできるのか
上述にもあるように、フルローンでも住宅を購入することは可能です。
さらには、オーバーローンに対応している銀行も増えてきています。
オーバーローンとは、ローン契約にかかる手数料などの諸費用にも使えるもので、頭金なしでも住宅ローンを組むことが可能になります。
この、オーバーローンはとても魅力的に感じますが、審査がとおりづらいのと、売却しづらいといったリスクもあります。
オーバーローンを利用する際は、内容をしっかり利用したうえで検討が必要です。
住宅ローンを頭金なしで組む場合のメリット
先ほどから頭金を払ったことに対するメリットばかり書いてきましたが、フルローンの場合のメリットも見ていきましょう。
近年では住宅ローン控除を最大限に活用できることや、手元に現金を残せるといったことから、フルローンで住宅購入をする方も増えています。
金利が低い場合
頭金が定例だった時代はバブル時代の高金利だったころで、特別な理由がなければ低金利で住宅ローンを組める現代において最重要事項ではありません。
フルローンで自宅を購入し、現金をしっかり手元に残すことで、貯蓄をコントロールすることが可能になります。
たとえば4,000万円の住宅を購入したとして、年利0.7%、35年ローンの住宅を購入した場合、2割の800万円入れたときの総額とない場合の総額の差は103万円です。
103万円程度であれば、800万円を手元に残し何かしらの投資をしたほうがより増やせる可能性は大いにあります。
頭金を貯めている間賃貸物件に住むなら
購入資金を貯めるために賃貸物件に住み続ける場合、賃貸物件はいわゆる掛け捨てのようなものです。
賃貸物件で払った分は戻ってこないと考えると、フルローンで早めに住宅を購入し、同時に資産形成することで、将来売却や贈与できる資産にすることも可能になります。
住宅ローン控除を最大限活用
フルローンを組むことで、その分借り入れ額が上がり、住宅ローン減税(控除)を最大限活用できる可能性があります。
住宅ローン減税(控除)とはその年のローン残高の1%が所得税などから控除される制度で、10年間で最大400万円(中古物件の場合最大200万円)の控除を受けることができます。
この控除は都度変更していく制度のため、ご自身の控除対象がどのようなものか事前に確認しましょう。
繰り上げ返済する場合においても、頭金を事前に払うよりも、10年後に同じ額を繰り上げ返済したほうがお得になります。
繰り上げ返済をすればいつでも支払額は減らせる
繰り上げ返済はいつでもできるため、住宅ローンの返済額を減らすために、繰り上げ返済を都度おこなうほうが安心といえるでしょう。
繰り上げ返済をおこなうために、手数料のかからない金融機関を探すこともポイントのひとつです。
繰り上げ返済には、一部繰り上げ返済と全額繰り上げ返済のふたつあり、一部繰り上げ返済をする場合手数料が必要になる金融機関もあるため注意が必要です。
住宅ローンを頭金なしで組む場合のデメリット
メリットを見ると、フルローンは良いことだらけのようにも思いますが、しっかりデメリットも理解したうえで検討しましょう。
住宅ローンの審査の難易度が上がる
頭金なしでローンを組む際、審査が厳しくなる可能性があります。
理由として、頭金を捻出できないほど資金繰りが悪いと判断される可能性があるからです。
もし支払いが出来なくなってしまった場合、購入された不動産を売却して資金回収をおこなうのですが、不動産の売買価格が住宅ローンの回収より安くなってしまう可能性があります。
金融機関もリスクのある相手へお金を貸すのは避けたいものです。
総返済額などの負担が増える可能性がある
フルローンで住宅ローンを組むことで、金利の負担や返済総額が大きくなる可能性があります。
フルで金融機関からお金を借りることで総返済額が大きくなり、それに伴い返済期間が長くなることで、その分利息の負担も増えます。
結果的に購入時は楽かもしれませんが徐々に家計を圧迫してしまう可能性もあります。
また、住宅ローンを組む際、変動金利で借り入れる方もいると思いますが、変動金利は金利の上昇によって月々の支払額が上昇してしまう可能性もあります。
現代の住宅ローンは、超低金利といわれるほど金利が低くなっているため、今後金利が上がる可能性は少なくありません。
期間が長くなれば当初想定していた支払総額が大幅に変わってしまう可能性があるため、この返済期間は頭金なしの最大のデメリットといえるでしょう。
売却がしにくくなる
不動産をローンの返済がまだ残っている段階で売却した場合、フルローンで購入した家は総返済額が高くなっているため、家の売却代金だけでは完済できない可能性があります。
また、住宅ローンを組んで購入した住宅には金融機関が抵当権を設定しているため、完済するまで自由に売却することも難しくなります。
それでも売却しなくてはいけなくなった際、売却代金で返せないとなると手持ちの資金から残りの代金を捻出しなくてはなりません。
自身の貯蓄を削って返していかないといけないとなると、家を売却しにくくなります。
まとめ
頭金なしで住宅ローンを組む際のメリット・デメリットについて解説しました。
超低金利の近年ではフルローンで借り入れしたほうがメリットは多いといえるでしょう。
しかし、今後どのように金利が変わってくるかも分からないため、金利の上昇のリスクもしっかり理解したうえで慎重に考えることをおすすめいたします。
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